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教育・人材育成の専門家が語るAI時代のフィリピン・セブ島親子留学の真価とは?|前編)森本さんインタビュー

こんにちは~!

岡本家のタクとミユです。

 

今回は、元小学校の先生で現在は民間企業向けに人材育成や開発をされている友人の森本さんに、セブ島留学の可能性や課題などをお聞きしていきます。

 

海外に親子留学してみたい」
セブ島留学って実際どう?」
など、フィリピン留学に興味がある方の参考になれば幸いです。

 

※動画でご覧になりたいかたは、こちらをどうぞ

 

自己紹介

 

 

タク「それでは森本さん、簡単に自己紹介をお願いします。」

 

森本さん「今紹介していただきました、森本と申します。岡本さんと初めてお会いしたのは、おそらく2014年か2015年くらいだったと思うんですけど、以前セブ島に3年ほど住んでおりまして、その時にフィリピンで色々な教育事業をやっていたんですけど、もともとその前は小学校の先生を東京都で9年ほどやっていて、フィリピンで色々と教育活動をやった後、今は日本の民間企業で、おそらく皆さん誰もが聞いたことがあるようなテレビCMを打っているような企業の人材育成のお手伝いをさせていただいてます。

 

今回、縁があって、コロナが明けてフィリピン留学の形が変わって盛り上がっていると聞いたので、様子を伺いにやって参りました。どうぞよろしくお願いします。」

 

セブ島留学の魅力

 

 

ミユ「小学校の教員から、企業向けに日本で人材開発・組織開発をしていて、その前はセブ島に3年ほど住んでいらっしゃったということで、セブ島留学の魅力は何でしょうか?」

 

森本さん「さっきも言ったように、私は2013〜2015年までセブにいたんですけど、セブに来る前はほとんど英語がしゃべれなかったんですよ。小学校の先生をしていた頃に旅が好きだったので、夏休みや冬休みになったら旅をして、そこで現地の人たちとちょこちょこっと話をするわけですけど、単語を並べて笑顔とコミニケーション、ボディーランゲージで何とかするような感じだったんですね。

 

ここから先の時代の教育を考えていく中で、学校の先生が英語を喋って、海外の人とコミュニケーションを取れないのはあまりよろしくないと思ったので、英語を使っていろいろな人たちとコミュニケーションを取りたい、英語を使って仕事ができるようになりたいと思ってセブに来たんですね。

 

3年ほどセブにいて、フィリピン留学をずっとしていたわけでは無いですけど、一時期、語学学校に通ってマンツーマンで英語のレッスンを受けたりして、結果ペラペラではないけれど、それなりにコミュニケーションが取れるようになりました。自分が言いたい事はなんとなく伝わるし、相手が言いたいこともなんとなく聞こえるようになりました。

 

3年経って日本に帰っちゃったんですけど、やっぱり完璧ではないので、その後どうしたかというと、日本に帰った後ずっとオンライン英会話を毎日大体15〜25分やってたんですよ。それを5〜6年ぐらいやってるんですけど、ずっと続けることが苦にならなくなったんですね、フィリピン留学に行ったことで。

 

 

楽しく世間話をしているだけで、英語力が本当に上がっているのかどうかは怪しいですが、でも本当に楽しくいろいろな国の人たちと話ができるようになって、今はオンライン英会話を超えて色々な国の人たちと一緒に教育活動を作っていこうと自分で手を挙げて参画できたりしているんですよね。これができるようになったのは、間違いなくセブに留学に来たからだなと思うので、頑張りさえすれば非常に意義はあると思います。

 

ただ一方で、誰もがフィリピン留学に行った後に英語でコミュニケーションをとって仕事ができるようになるかというと、そういうわけでもないので、使い方次第だと思います。しっかり頑張って勉強すればすごく良い環境になると思います。」

 

タク「最初に良いきっかけになったことと、その後の勉強につなげて、しかも仕事につながっているのがすごいです。」

 

森本さん「車で行くと教習所みたいなものなので、とりあえず路面を走れるようになるまでフィリピンセブでマンツーマンで頑張る。でもずっと教習場で練習していても上手くなるわけがないので、ちゃんと路上に出て時にどこかにぶつけたりしながら運転していくと、だんだんと自分がなりたい自分に近づけるという感じですかね。」

 

タク「なるほどですね。ありがとうございます。」

 

クロスロードの印象

 

 

タク「今回セブ島のクロスロードにも来ていただいて、その前にも何回か来ていただいてるんですけど、クロスロードの印象はどうですか?」

 

森本さん「私、いくつかの学校に、自分自身も学生として入ったり、友人たちを紹介しているので見に行ったりしてるんですね。セブ島ももちろんそうだし、マニラの語学学校や違う島の語学学校を見たりするんですけど、クロスロードの1番の特徴は、どう考えてももとんでもなくアットホームなところです。

 

普通の語学学校って、個室に入って寝泊まりしてキュービクル(完全個室)と言うんですか?先生と1on1でレッスンを受けて、なしは、自習室で1人でこもってみたいなパターンがすごく多いと思うんですけど、クロスロードの場合は1on1の時間やグループレッスンの時間もあると思うんですけど、夜になったらみんなでわちゃわちゃしゃべったり週末一緒に旅行に行ったりとか、語学体験を超えた体験ができるところが魅力的だなと思います。」

 

タク「ありがとうございます。昨日も突然泊まりでカオハガン島へ一緒に行ってきたしね。」

 

森本さん「私もう既に2人ほど友人にフィリピン留学行くんだったらクロスロードがいいんじゃないと紹介して送ってるので、本当に良いと思ってます!」

 

タク「ありがとうございます。」

 

クロスロードのカリキュラム

 

 

ミユ「先ほど子供たちのレッスンも見ていただいたんですけど、子供たちのカリキュラムについてはどうですか?」

 

森本さん「カリキュラムが見れたのは、実際せいぜい15分とかそんなに長い時間は見れてないので、そこだけでコメントするのは難しいのが正直な気持ちなんですけど、昨日の夜も何人かの子供にクロスロードの英語の勉強楽しい?と聞いて回ったんですね。聞いて回っているとみんな全然嫌だとか、不満を感じたりせずにとても楽しんでやっていて、何人かの子はこのまま住みたい、帰りたくないと言っていました。

 

企業向けに提供しているので、受講者がビジネスパーソンだったりするんですけれど、このプログラムを楽しいと思ってくれたり、前向きな気持ちで参加してくれることがものすごく大事で、そもそも嫌がられたら学習効果は作りようがないんですよね。作りようがないというと言い過ぎかもしれないけど、とても良いプログラムにはならないんですよね。そういった意味では、みんなが楽しんでやっているのがすごくいいんじゃないかなと思います。

 

楽しんでやることはプラスが伸びているという話なんですけど、ネガティブがないということもすごく大事で、みんな新しいことを学ぼうとすると、最初は不安やネガティブから始まって恐れちゃって、アグレッシブに行けないというのが、日本の語学教育の1番なんとかしなければいけないことだと思うんですけど、恐れをなくして前向きにその世界の中で走れるようにしてあげるという点で、クロスロードはとても良いと思います。」

 

タク「ありがとうございます。」

 

クロスロードの環境

 

 

タク「今度はクロスロードの環境面についてなんですけど、クロスロードの場合は語学留学に来られている方が多い学校で、リビングはだいぶ広くて住宅街の中にあって、結構親同士が仲良くなって昨日も夜遅くまでみんなで話していたんですけど、そういったクロスロードの環境はどうですか?」

 

森本さん「誰もがこのスタイルを好むかというと、そうじゃない人たちもたくさんいると思うんですよ。なのでその期待を持ってこられたらここは合わないこともあると思うんですけど、一方で詰め詰めで1人で一生懸命英語の勉強したい人たちばかりではないと思うんですよね。不安や心配などいろいろな感情があると思うので、こういう空間でみんなでアットホームに一緒に学んでいく点ではとてもいいんじゃないかなと思います。

 

施設的に言っても日本の普通の家と比べちゃうと、フィリピンのほぼすべての家が若干の不潔さや物足りなさをどうしても感じてしまうと思うんですけど、これはどれだけお金を払ってもかなり難しい問題で、そういった点で考えても、クロスロードは日本人でも十分に快適に過ごせる環境なのですごくいいんじゃないかなと思います。」

 

AI時代に留学は必要?

 

 

ミユ「ここからちょっと雰囲気がガラッと変わって、真面目な(?)話題になりますが、AIが発展する現代でフィリピン留学は本当に必要だと思いますか?」

 

森本さん「それは多分多くの人が知りたい質問なんじゃないかなと思うんですけど、私なりに答えがあって、逆に留学の意味がものすごく高まってきているんじゃないかなとすら思っています。

 

というのも、さっきも言ったように、私は英語を使っていろいろな国の人たちとコミュニケーションを取りながら何とかやるということを業務の全部ではないですけど、1部やっているんです。その時に完全に読み書きはAIが何とかしてくれて、止まっている状態だったら、全部英語の文字も日本語にしてくれるし、自分が書いた日本語も英語にしてくれるから、何のも苦もなくいけるので、読み書きの学習については、AIによって不要になってるんですね。

 

対面のコミュニケーションも、例えばiPhoneを置いて翻訳アプリを使えば、自分が日本語をしゃべったら、それを英語の文字にしてくれたり、その逆をやってくれたり、デジタルツールで結構コミュニケーションが取れるようになってきています。

 

一方で、これができるからといって、多くの日本人が、いろいろな国の人たちと積極的にコミュニケーションをとってプロジェクトを進めているかというと、多分全然進められていないのが、私が観察して感じていることです。じゃあ何が難しいのかとなると、外国人とプロジェクトをする場合、日本人は絶対ひるんじゃうんですよね。自分の言葉が伝わらなかったらどうしようとか、相手が言うことを聞き取れなかったらどうしようとかってなって、手が挙げられないことが山ほど起こるんですよ。

 

これはどれだけAIが発達しても私は多分解決が難しいと思っていて、自分で何とかこの領域を切り開けるという感覚があって、加えてAIがそれを補助するという感じだと思うので、本当にAIが発達してきて、マインド以外の部分はかなり代替してくれるようになってきているからこそ、留学して学べる場所に一定の期間自分の身を置いて、色々な人たちとコミュニケーションを取ることはものすごく価値があるんじゃないかなと思います。」

 

 

タク「なるほどですね。じゃぁマインド面なんですね。」

 

森本さん「そうですね。でもこれは語学学習に限らず、ありとあらゆるところで起こっていると思うんですけど、よく人材育成の世界では、人の能力を、知識・スキル・姿勢の3つで分けるんですね。知識とスキルは、かなりAIないし、テクノロジーの力でどうにかできるんですけど、マインド・アティチュード(信条、感情、価値および気質を含む複雑な精神状態)の部分は、もうどうすることもできないんですよね。

 

英語以外の領域においても、ここから先、本当に人間が頑張って何とかすべきはマインドにあって、それはフィリピン留学以外でもあるのかもしれないけど、クロスロードはすごく良い気がします。

 

というのも、さっき言われたこともそうなんですけど、フィリピン人はめっちゃ優しいじゃないですか。非常に丁寧にこっちのペースで進めてくれるじゃないですか。例えばオーストラリアやアメリカ、イギリスに行ってあんな感じでやってくれるかというと、多分全然そんな事はなくて、こいつはできないなという表情で見られていると思ってしまうかもしれないし、あんなに笑顔で距離近く丁寧にやってくれないと思うんですよ。

 

そういった意味では、英語に対しての苦手意識を持っているからこそ、あれだけオープンマインドで、スマイルスマイルみたいな感じのフィリピン人とはすごく相性が良いんじゃないかなと思います。」

 

タク「なるほどですね、ありがとうございます。」

 

親子留学の可能性

 

 

タク「森本さんから見て、僕らは親子留学をメインにやっているんですけど、親子留学の今後の可能性についてはどうご覧になっていますか?」

 

森本さん「私はこれほどのものだとは正直思っていなかったんですけど、来てみたら、ここ数日で本当にすごくインパクトを感じました。まず、もともと子供に英語を勉強させたいと思っている親は前からいっぱいだと思うんですよ。それはそれで英語学習はやったほうがいいと思うんですけど、今の世の中を見ていくと、大人は英語をしゃべれなくていいのかといったら、全然そんな事は無い気がして。日本で道を歩いてても、10〜20年前は外国人が歩いてても、目に入る事はそこまでなかったんですけど、今は渋谷に行っても東京のどこに行っても視界に外国人がいないなんてもうなくないですか?という感じですよね。

 

接客するような方々は英語が必須だし、それ以外の人でもごく自然に周りに外国人がいる中で、大人は英語がしゃべれなくて大丈夫なのかとか、海外の人が入ってきたときにおろおろしているところを子供に見せていいんだろうかと考えていくと、そんなに流暢な英語じゃなかったとしても、親がかっこよく色々な国の人たちとコミュニケーションを取っていて、うちのお父さんお母さんは英語がしゃべれてかっこいいな、英語がしゃべれる自分になりたいなと思わせるのは、ものすごく大事だと思うんですよね。そういった意味でも、子供を現地に送るだけじゃなく、親も一緒に来て学ぶ親子留学はすごくいいですよね。

 

今回来てすごく強く思ったんですけど、大体来ていらっしゃるお父さん、お母さん方は40歳前後で私とそんなに変わらない世代と言う感覚なんですけど、私も含め私の周辺も含めみんな自身のキャリアについてすごく不安を感じているじゃないですか。そういう同じような思いの人たちが、英語を中心のテーマとした上で色々な対話をしていくこともできるので、クロスロードの親子留学は今すごく価値があると思っています。」

 

タク「嬉しいね!そう言っていただけると。ありがとうございます。」

 

子育てのポイント

 

 

ミユ「教育の専門家ということで、子育てのポイントをぜひ教えてください。」

 

タク「気になりますね。うちの子供たちの子育てもあるから。」

 

森本さん「まず前提として、私は自分の子供がいないので、偉そうな事は言えないなと思っているのが1つ目ですね。2つ目として、とはいえ、9年間小学校の先生をしてきているので、6〜12歳くらいの色々な個性を持っている子達と、朝から晩までずっと密に、どうすればこの子は勉強ができるようになるんだろうか、どうすればこの子がより生き生きと日々を過ごせるんだろうかとかを考えながら向き合ってきたので、そういう観点では喋れそうです。

 

加えて、私の場合は今、民間企業のいろいろな年齢・階層・職種の方々向けに活動を行っているので、こういう大人はすごく活躍できるし、こんな感じの大人になっちゃうと結構組織の扱いが困っちゃったり、本人もあまりイキイキ生きられない場合が起こり得るという視点でお話しすることはできます。なので自分の子供の事は正直わからないんですけど、大体人を育てるとはこういう活動なんだという事は体験ベースでもある程度イメージがあるし、本でも色々勉強するので、こういうケースがあるというのはわかると思うんですね。

 

そういった意味で子育てのポイントを言うなら、いろいろなエビデンスが出ているので、そのエビデンスを参考にしつつ、ポイントは認知能力と非認知能力とに分けられるんですけど、大事なのは、認知能力よりも非認知能力です。非認知能力とは、粘り強く物事に取り組めることや、人と仲良くコミュニケーションが取れること、好奇心や関心を持っていろいろなものに関わることができることです。このような非認知能力がすごく大事だと言われているんですよ。

 

 

子育てする際も、結構お母さんたちは、お父さんもそうなんでしょうけど、テストの点数が低いから、ここに子供のマイナスを発見してできていないことのダメ出し的なフィードバックをしちゃうんですけど、これは認知能力を開発する点でも非認知能力を開発する点でもあまり私は良いとは思っていなくて。

 

できていないと思うことがあったなら、その子が何を難しいと思っているのかを、顔の高さを彼ら彼女らと同じくらいの高さに置いて、向き合っている問題を一緒に眺めて、どうすれば問題が解けるようになるのかを考ええ、解けるようになってきたところをつぶさに観察して、すごいね!と言ってあげるというのがものすごく大事なんじゃないかなと思います。」

 

タク「ちなみに認知能力というのは?」

 

森本さん「いわゆるペーパーテストでわかる点数が認知能力ですね。」

 

AI時代における必修科目の必要性

 

 

タク「なるほど。さっきAI時代の話が出たんですけど、そもそも認知能力は高める必要があるんですか?要は算数、理科、社会、英語、国語の。英語や国語はコミュニケーションによく使う技術で必要だと思うんですけど、それ以外の教科ってどうなんですかね?」

 

森本さん「いろいろな領域の人たちの活動や様子を見ての意見なんですけど、認知能力は一定水準までは高くないと厳しいというのが私の意見です。

 

小学校だと、国語、算数、理科、社会があるんですけど、これは大人の世界でいうと、言語運用能力、数理処理能力、自然科学に対する基礎知識やリテラシー、社会科学に対する基礎知識やリテラシーですね。この4つがないと、新しい仕事を任されたときにうまく処理できないですよね。これはAIが処理できる部分もあるかもしれないけど、あんまりにも本人がわかっていないと、AIが嘘をついていたり、誰かの指示が嘘なのにそれをそのまま盲目的に従っちゃっておかしなことになっていっちゃうんですよね。なのである程度のリテラシーは必要です。

 

ただ、私がこれは良くないと思っているのは国語算数理科、社会の点数だけを見て、その点数が低いからこれはダメであるというフィードバックは全然おすすめできないけど、きちんと言語能力、数理処理能力、自然科学、社会課題に対する基礎リテラシーがどのような状態にあって、この子たちのこれらの4つの認知能力をどのようにすれば高めていけるのかを考えて関わっていのはとんでもなく大事なことじゃないかなと思います。」

 

高学歴は必要か?

 

 

タク「じゃあもう一歩進めて、今の受験について、例えば年号を細かいところまで覚えることや元素記号も全部覚えるとかあるじゃないですか。そこを高めていって良い学校に入るという考えについてはどう思いますか?」

 

森本さん「これはまず学校の試験という物差しが1個あり、入った大学のランクと言う物差しが1個あり、その先に入った企業の人気というんですかね、就職偏差値みたいなものがあるじゃないですか。これらの数字を追いかけても幸せになれるかどうかは怪しいというのが私が今まで見てきた感想ですね。

 

というのも、誰もが憧れるようなすごい会社の研修などもやらせていただいたりするんですけど、誰もが憧れるような会社の人たちがみんな幸せそうなのかというと、全然そんなことないんですよね。一流大学を卒業した人たちが、社会でみんな活躍できているかと言うと、全然そんな事は無いんですよ。入試・試験勉強、良い大学に入る事は、自分が頑張っていることがどれくらい良い感じで進んでいるのかをモニタリングするためにはいいと思うんですけど、それを目的にしちゃって、盲目的に頑張っちゃうと不幸になっていく感じがします。

 

それ以上に大事なのは、私はどういう時間を過ごしたいのかとか、私はどういう状態でありたいのかとか、自分はどのようにどんな人たちと仕事をしていきたいのかという自分が行きたいゴールがあって、そこへ行くためにはどういう能力が必要なのかどういう活動をする必要があるのかを考えて、自分なりに足りないものを勉強する、学習力を高めるということを目的に試験勉強をするのはすごく良いですね。手段としての試験勉強です。でも試験勉強でテストの点数を上げることを目的にしちゃうと本当におかしなことになっちゃうんで。そういった日本の従来の物差しから1歩外れて斜めに見て、これは本当に大事だとか、これは大して大事じゃないとかを区別して考えられる状態を作ってあげることが、親の理想の行動なんじゃないかと思います。」

 

親の行動

 

 

ミユ「具体的に何をすればいいですか?」

 

タク「突っ込むね(笑)気になるよね。」

 

森本さん「まず本人の思いをちゃんと聞くことが大切ですね。親は本人の思いを聞くときに妙な圧をかけがちなんですよ。絶対こう答えて欲しいと思ってるでしょという。今どういう気持ちなの?と聞いて、子供が言ったことを否定せずにそのまま受け取ることが大切です。〇〇君はそういう気持ちだったのねと。それについて私はこういう気持ちになったとフラットに返して対話をしていくと、うちの親は何か言っても妙な否定をしてこない、ちゃんと受け取ってくれると感じてくれます。

 

もちろん子供がダメなことを言うこともたくさんあるので、それは認識が甘いとかそれはそれでいっぱいあるので、認識が甘かったら私はこういう観点でそれを違うと思ったと言う理由を返せばいいと思うんですけど、すぐに意見をつぶしちゃうと歪に成長してしまうので、きちんとフラットにコミニケーションをとっていくのが正確な調整という点では大事ですね。

 

どうやったら勉強を好きにさせられるかは誰もが悩んでいて、いろいろな研究者が一生懸命研究しているんですけど、いまだに全然わからないんですよね。すぐに期待をせずに、ちゃんと本人の目標を立てて、目標に対してのアプローチを一緒に見てあげて、出てきた結果についても一緒に考えてあげて、どうすればより良い状態を作れるかをの過程を一緒に併走することが大事ですね。」

 

ミユ「すごい納得。でも自分の子供にやるのがすごく難しい。」

 

森本さん「それは愛あるが故に期待が大きくなっちゃって、ついつい色々と言っちゃうんですよね。色々なお母さんとコミュニケーションをとっているんですけど、みんなそんな感じになるんですよね。」

 

ミユ「でも、生徒さんのお子さんにはそういう関わりができると思う。お互いにそれをすることができる。」

 

タク「みんなで子供たちを育てる感じだから、そういう意味ではクロスロードはいいかもしれないですね。」

 

ミユ「人の手を借りる。」

 

森本さん「それはすごく良いと思います!しかも距離が近すぎる、上司部下の関係性でも、直属の上司(子供にとってはお母さん)がやるとうまくいかなくなったりするので。」

 

タク「ありがとうございます。」

 

クロスロードがますます魅力的になるには?

 

 

タク「今後なんですけど、クロスロードがもっと魅力的な学校になるにはどうしたらいいと思いますか?」

 

森本さん「今回数日間ここで一緒に過ごさせてもらって、今いる人たちの表情を見ているとみんなとても楽しそうだし、提供しているコンテンツやサービスに関してはかなり高いレベルだと感じています。そうなってくると次にしてほしいと思うのは、もっと多くの人たちがクロスロードでの体験が得られるようになっていくといいと思うので、クロスロードの受け入れ人数が増えたり拠点が増えるなど、学校を拡大するのが、今のタイミングとしてはいいんじゃないかなと思います。」

 

タク「ビジネス的にも良いのかもしれないですね。今のクロスロードの規模はどれくらい?」

 

ミユ「部屋数で20平屋ぐらいあるけど、スタッフがそのうちの3部屋くらい使用をしていて、夏になるともう少し来ていただいているので。」

 

タク「夏になればなるほど、受け入れ人数が減るんです。来たい人は増えてくれるんですけど。」

 

森本さん「ピーク時のキャパシティーをもうちょっと増やすとか。」

 

タク「そうですね。受け入れ可能な数は13〜14組になっちゃうんですかね。」

 

ミユ「その時期を外していらしていただければいいんですけどね。」

 

タク「もうちょっと増やせると良いかもしれませんね。今のところはこれぐらいの規模がみんなと仲良くなれて、みんなの子供たちのことも知れてちょうどいい規模ではあるんですよね。もしかしたらもう少し僕らのキャパシティーが上がれば少しずつは増やせるかもしれないですけど、多分倍にはならないと思います。20%ぐらいは増えるかもしれないですね。」

 

森本さん「無理するとクオリティーが下がっちゃうので、それは本末転倒ですからね。」

 

タク「もしくは一緒にやってみようという人が増えて、協力者が増えてきたらみんなでやろうという話も良いかもしれませんね。ありがとうございます。」

 

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