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セブ島親子留学|毎朝“行きしぶり”で大泣きしていた6歳の娘が変わった1週間

セブ島から日本に帰国してから7年。あの時はお腹に赤ちゃんを宿していた。それが今、6歳の娘いこちゃんを連れて、再びセブの地を踏むことになるとは思いもしなかった。迷いに迷った末の決断。来てよかったのか、それともやっぱり来なけりゃよかったのか。そんな葛藤を抱えたまま飛び込んだ1週間の親子留学で、リノさんが見つけたのは、子どもの可能性だけではなく、自分自身の親としての姿勢の変化だった。
7年ぶりのセブ——懐かしさと変化が交錯する帰還

セブに到着した時の第一印象は、複雑だった。「変わってないなってところもあるし、めちゃくちゃ変わってるみたいなところもあって」とリノさんは笑う。
変わらないもの——それはセブの雑然とした空気そのものだ。クラクションの音、人々のマイペースさ。それは昔と変わらぬリズムで、むしろ懐かしさすら感じさせた。
一方、明らかに変わったのは物価とインフラだ。昔は「何でも安い」と感じていたセブも、今では日本と変わらないほど高くなっている。外食をするたびに「こんなにちゃうんだ」と驚く。
ゴミの分別も増え、クロスロードの施設も綺麗になった。訪問客の構成も変わり、かつての「旅人がメイン」から「ほぼ親子の方」へと変わっていたのだ。
しかし、大切なものは変わっていなかった。「元の温かさとか追い居心地がいい」という雰囲気は健在で、それがリノさんに安堵感をもたらした。
食卓が変わった——娘の食べる量に驚いた母

生活環境について聞くと、リノさんは一つの変化に強く惹かれていた。それは娘の食事の量だ。日本にいる時、朝はおにぎり一つ程度で精一杯だった娘が、セブではパン3枚を平らげている。
「昔のクロスロードでお世話になったニに、今のハウスキーパーも定着してくれていて、安心感がある」とリノさん。朝出した洗濯も帰ってくる速さは変わらず、家事の負担が完全に消えている。日本では仕事をこなしながら、夜遅くまで家事に追われる日々。それがここでは「帰ってきて風呂に入って寝るだけ」という状態になっているのだ。
そして、娘の成長ぶりも目に見えて分かる。毎日走り回り、プールで友達と遊び、フルーツも食べる。心身ともに活発になった娘を見ていると、何か違う環境が必要だったのではないかと感じさせられる。
学校で泣いていた娘が、セブではどう変わったか

日本の学校では、英語の授業が大好きだったいこちゃん。入学して「1番楽しい授業は英語」と言っていた。だが、途中から「引きが怪しくなった」。学校に行き渋り始めたのだ。
「私と離れるのがめちゃくちゃ時間がかかって、毎日泣いて先生に止められて、私を走って追いかけてくる日々」。リノさんはそんな娘の姿を前に、セブへの親子留学を本当に決行すべきか、何度も迷った。だが、最終的には「行かないより行く方がマイナスはないかな」という判断に至ったのだ。
実際にセブに来てみると、状況は改善していた。「日本の時よりは全然大丈夫」。離れる時はちょっと泣くこともあるが、それでも日本のような深刻な別れ方ではない。むしろ、レッスンから帰ってくると「これ作ったよ」と楽しそうに話しかけてくる。友達との時間が楽しくて、プールに行きたくて、朝も元気だ。
夜にはジョリビーにお友達と一緒に行く約束も。娘の世界が確実に広がっていた。
他の親子留学ママとの出会いが「選択肢」を増やした

親子留学の食事時間は、リノさんにとって予想外の学びの場になった。他の親子留学ママやパパたちとの交流で、様々な人生戦略を聞く機会に恵まれたのだ。
「こっちの学校に入るためにテストを受けてる」「プチ移住しちゃってる」「こっちに移住して学校に通わせてる」。そういう選択肢があるなんて、日本にいると思いもしない。
「自分では思いつかない考えを持ってる方とか、そこが刺激になるというか、そういう道もあるんだなって思えた。やっぱり来てよかったなって思う1つです」。リノさんはこの交流を、親として視野を広げる貴重な経験と捉えていた。
親として気づいたこと——「全部を手助けしない」という選択

セブでの1週間を通じて、リノさんに一つの重要な気づきが生まれた。それは子どもに「やらせてみる」ことの大切さだ。
日本では「バタバタしてちゃんと見てあげられない」毎日。だが、ここではそれができる。サリサリストアに一緒に行った時、「やってみようか」と娘に任せてみた。全部を手助けするのではなく、自分でやらせてみる。時間を気にせず、娘がどう変わっていくかを見守る。
「何でもこうやっちゃってじゃなくて、やってみなとか、こう言ってみたらとか、そういうのを時間を気にせずできた」。この経験は、娘の成長を促すだけでなく、リノさん自身の親としての関わり方を問い直させた。
そして、娘の別の側面も見えた。「あ、意外にいこがタクシーとかバイクタクシーを普通に乗るんですよ。あんまり怖がらずに」。他の子どもが「怖い怖い」と言う中、いこちゃんは平気で乗っている。セブという環境が、娘の可能性を引き出しているのだ。
「小さな種が蒔かれた」——帰国後への期待と不安

1週間は短い。「そんなすごい変わってるとかないと思うんですけど、何かの一歩になるような気がする」とリノさんは語る。帰ってからがどうなるのか、その1週間がどう繋がっていくのか——そこが本当の見どころだ。
だが、確実に何かが変わった。娘は海外で生活できるってわかった。そして、母親のリノさんは、子育てにおいて「本人に任せてやらせてあげられるかも」という新しい視点を得た。
英語学習だけではない。親子留学から得られたのは、子育ての根本的な問い直しだったのだ。
迷っているあなたへ——「来てみたらいい」

最後に、リノさんからセブでの親子留学を検討している人へのアドバイスは、シンプルかつ力強い。「とりあえず迷ってたら来てみたらいいんじゃないかな」。
実は迷っていた時の不安は大したことじゃないかもしれない。だけど、やる前ってすごく怖い。それでも、それが何かに繋がるかもしれない、子どもの未来が広がるかもしれない——その可能性に賭けることが、実は大きな一歩になるのだ。
「最悪、どうしても行きたくなかったら自分がなんとかする」という覚悟を持つこと。その覚悟こそが、本当に中味のある体験を生み出す。そして、実際に来てうまくいった経験は、親子にとって財産となる。いこちゃんは海外で生活できるという自信を手に入れた。リノさんは、子どもに任せることの価値を学んだ。
英語だけじゃなく、子育てにおいても大きな気づきが生まれた1週間。それが、これからの親子の人生にどう影響していくのか——その答えはまだ先にあるはずだ。






