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中学生で起業家になるための教育とは?|不登校をあえて選択する意味と意義

こんにちは~!
岡本家のタクとミユです。
今回は、HANA’SACADEMIAジュニアビジネス留学の近藤花恵さんにお越しいただいてます。
近藤さんは、小・中・高校生に対する企業サポート・教育コンテンツを提供されています。
うちも子供たちを起業家に育てようかなと考えているので、ぜひお話を伺いたいと思います。
※動画でご覧になりたいかたは、こちらをどうぞ
自己紹介

近藤さん「HANA’SACADEMIA合同会社の近藤花恵と申します。実は岡本夫妻とはセブ島時代からの長い知り合いです。
私は今でこそ起業家教育のジュニアビジネス中学事業を立ち上げているんですけど、もともとは海外留学業界にきていたものです。そしてセブ島に2人子供を連れて2012年から移住をして、現地の語学学校に現地就職して、その後に学校を立ち上げて、同じセブ留学業界にいたんですよね。」
タク「そうですね、お友達ですね。」

近藤さん「もともとお友達で、その中で岡本さんご夫妻も直面したコロナ禍ですね、セブ留学業界が壊滅状態になったときに、私の場合は学校を撤退せざるを得なくなった状況の中で、新しい事業をどう立ち直していこうと思った時に、私自身の息子が中学2年生の時に起業しておりまして、息子の授業を支えてきた経験や海外留学事業でのノウハウ・経験を掛け合わせる形でビジネス留学という子供向けの起業家教育プログラムを作りました。」
タク「今2024年の11月ですけど、今年の12月にジュニアキャンプを?」
近藤さん「12月26日から3泊4日で、第10期のクリスマスキャンプを開催する予定です。」
タク「うちも10歳の息子は起業家志望ということで参加させていただくことになってます。」
近藤さん「ありがとうございます!お待ちしております!」
タク「そこら辺もお話を伺っていければと思います。」
これまでの子育て

ミユ「これまでの子育ての流れを詳しくお聞きしてもいいですか?」
近藤さん「もう上の子が20歳になって、下の子はまだ中学3年生の15歳なんですけど、子育てもそろそろ卒業という感じではあるんですが、振り返ってみて、子供が小さかった頃から大事にしてきたポイントとかをぜひシェアさせていただきたいと思います。」
タク「今20歳の息子さんハルキ君は何をされているんですか?」

近藤さん「ハルキはデザイン事業をやってるんですが、中学2年生の時に、グラフィックデザイナーとして事業を立ち上げまして、初めは、クライアントワーカーとして、このデザインを作りますよという形で、法人様や個人の方から依頼を受けて、いくらで作りますよというとこからでした。
初めは、20時間かけて作ったサムネイルやバナーが単価500円・1,000円からのスタートで、すごく満足していただいて、評価が高くなっていて、単価が10倍100倍1000倍となっていきました。
高校生位の頃には、かなり大きい規模の案件で、サムネイル・バナーだけじゃなくて、WEB全体・商品・サービス設計のところから関わらせていただいて、ロゴとかも含めてブランドデザインをさせていただいて、どんどんクリエイティブ事業の拡大をしております。
それとは別で、デザインスクールも高校生の頃に立ち上げまして、生徒さんは皆さん社会人なので、もう息子よりも年上の方たちばかりなんですが、今は300人以上の生徒さんを抱えるデザインスクール『デザ塾』を運営しております。」
タク「すごすぎる。ビジネスを始めたのは、中学校の時ですか?」
近藤さん「そうです。中学2年生の時に始めましてデザインを軸にずっとビジネスを展開しているのですが、今はデザイナーチームを率いて組織を大きくしています。その仕事もしながらいろいろなところから講演の仕事もいただきまして、テレビとかに出させていただいたりもしています。先日は近畿大学からお声をかけていただきまして、近畿大学のキャリア教育セミナーで講義をさせていただいたりとか、留学会社の顧問もさせていただいたりとか、様々な分野で活動しております。」
ミユ「大学での講義は同い年の人たちにってことですもんね?」
近藤さん「それこそ大学3・4年生は21・22歳とかなので、年上の方たちに向けて、キャリア教育の話をしているという形です。私も大阪で参観してきました。」

タク「先日は令和の虎にも出てましたよね?」
近藤さん「そうなんです、実は令和の虎で初の親子志願者として出させていただきまして、当時、高校生の息子と私と親子で志願をさせていただきまして、ありがたいことに完全オール達成することができました。」
タク「すごいね本当にもうすごすぎるんですけど。」
ミユ「うちの子が10歳なので、目指したいその先を走ってる。」
タク「そうそう、なので今日はどういう子育ての方針で育っていったのか、子育ての葛藤も含めてお伺いできればと思います。」
ミユ「では先程のお話で、これまでの子育ての流れをお聞きしてもいいですか?」

近藤さん「これまでの子育ての流れといっても、社会がどんどん変化しているので、本当に時代の変化や状況に合わせて適応し続けてきた子育てだったかなと思います。ただ理念や思いは、ずっと変わっていなくて、大事にしてることがありまして、抽象的なんですけど、生きる力を育むというところです。その1点突破をずっと私はしてきたかなと思います。
生きる力は何かと言うと、これも時代や社会の流れで変わるじゃないですか。これからの時代、子供たちの生きる力って何なのかそうなってきたときに、今までの偏差値教育で大事にされてきた記憶力みたいなこととか、AIが大体できることではなく、人間にできる『知』が高まっていくスキルはなんだろうかと考えると、変化に適応できる力やコミュニケーション能力・主体性・チャレンジ精神。
少子高齢化やグローバル化の波は誰がどんなに頑張っても止めることができないし、パンデミックやロックダウンしましたとなったときに、じゃあどうするかって行動できる力や判断して実行できる力がある人が強いなと思いますし、そんな力が今後まとめられていくと子供が小さい頃から感じています。」
起業への道のり

タク「そこからどうハルキくんの起業につながっていくんですか?」
近藤さん「コロナ前までセブで語学留学を運営していたんですけれども、長期休みのタイミングでサマージュニアキャンプを開催していたんですね。そこで我が子に受けさせたいと思うプログラムを自分で企画をして開催しました。そこに息子を入れたのが、中学1年生の時でした。英語でITやデザインを学ぶITジュニアキャンプを開催して、そこに息子を入れたのがきっかけだったかと思います。」
タク「そこがきっかけだったんですね。そこから起業やデザインに興味を持って突き進んでいた感じなんですか?」
近藤さん「ハルキはキャンプに入って、初めてパソコンを触って、初めてデザインに触れて、火がつきまして、ほぼ独学で。キャンプは2週間だったんですけれども2週間で急激にスキルが伸びるわけではないじゃないですか。
私も期待はしていなかったんですが、キャンプがモチベーションに火をつけるきっかけになり、本人が没頭するように独学でデザインを学び始めまして、翌年また同じキャンプに入れたんですよ。そしたらデザインの先生がこれだけスキルがあるんだったら仕事取れるよって言ってくれて、それが息子は嬉しくて、自分が大好きで没頭して獲得したこのスキルが仕事になるって子供は思わないんですよね。それがつながった瞬間に挑戦したいと本人の意思で起業する流れになりました。」
タク「中学校は通い続けながらという感じですか?」
近藤さん「中学3年の夏までは部活もしながら通っていました。活動して帰ってきて、遅い時間から案件をパソコンカタカタしながら制作する毎日でした。」

タク「じゃぁ本人は大好きでやってたんですね。初めてそれが仕事になるとわかって嬉しくて寝る間も惜しみながら勉強もそっちのけでやってたと。」
近藤さん「はいやってました。努力をすればするほどありがたい評価もいただけるようになって仕事が忙しくなってきまして。中学3年の夏までは学校と両立してたけど、その夏に仕事1本に寄せて行きたい。集中したいという話があって、家族会議をして、まず担任の先生を解き伏せて、担任から全面的な協力を得られる状況になって、次は校長室に行ってプレゼンをする流れを踏んで、他人の先生と校長先生の全面的な支援のもとに公式に不登校になりました(笑)」
タク「公式に不登校になった(笑)認められた上でね。」
ミユ「ゾクゾクってしました、火がついたところ。本人のところもあるし、周りからの支援もバッチリあってそうでありたいなと思う。」
タク「うちの子もそうであって欲しいなと。今度のジュニアキャンプに入れるので、よろしくお願いします。気にかけてもらえると本当に嬉しいです。ハルキくんもジュニアキャンプで講師をやってくれるんですよね?」
近藤さん「そうです。」
タク「ハルキくんから直接教えてもらえるかもしれないし、うちの息子もハルキくんかっこいいとかね、火がつかないと思うけど、かっこいいお兄ちゃんに言われて、ハルキくんみたいに僕もなりたいと思ってくれたら彼はそれに向かって一生懸命頑張ってくれたらいいなと思います。ハルキくんみたいになって欲しいなと。」
ミユ「自分ごとに持っていってくれたらいいね。」
タク「でも不安じゃなかったですか?やめますとか、公式に不登校になりますとか。」

近藤さん「私は割と時代の変化だったりとか、子供の思いを尊重したいという部分で言うと、結構フレキシブルな決定ができるタイプの親だと思います。息子は勉強もそこそこできたので、地元のトップ校に合格できる学力はありましたし、そっちの方向で活躍することもできるなと思っていました。本人の努力が圧倒的に大きいですが。その中であえて学校に行かない選択を取る場合、そっちでも活躍できるかもしれない可能性を一旦横に置くとなると、何が正解かなんてわからないので、本当に何とも言えないことなんですが、子育ての正解は答えがないしわからないことばっかりなので、私も手探りでいつも生きています。
そこの視点も悩みまして、学校に行かないという選択をする理由が、例えば楽をしたいとか、楽なほうに逃げたいというような理由であれば反対するよと話していました。その中で、自分がやりたいことのためにこれだけの時間が必要で、学校に行くことでビジネスチャンスを失っているとデータを持ってきてプレゼンをしてもらったところ、理由が後ろ向きのものでなく前向きなもので、学校に行かないという選択をするなら全力で応援すると覚悟を決めて全面サポートしてきました。」
タク「その中でこの道に進んでくれて良かったと思ってらっしゃいますか?」

近藤さん「そうですね、思います。1番は我が子が毎日生き生きのびのびと自分のやりたいことに向かって挑戦しながら人生を謳歌している姿を見れるのは親子にとってほんとに幸せなことです。よかった嬉しいなと思うばかりです。
その姿を見ていると、それが当たり前になっちゃいがちですが、やりたいことが見つかるとか、それに向かって頑張れるみたいなことって当たり前じゃないと思っていて。目標達成できなかったことに悔しがれるというのは才能だよと息子が高校生とかによく言ってるんですね。なるほどなと思ったんですよ。息子はそんな経験をたくさんしながら今に至るわけですが、日本一のデザインスクールを作るミッションがあって、仲間がそれに賛同してくれて盛り上がっている光景を見てると良かったなと思います。」
タク「すごいな、うちの息子もそうなって欲しいなぁって思いますね。うちの子はおっとりとしてて、とても優しい子なんですけど、火をつけてくれると嬉しいよね。なかなか盛り上がらないかもしれないけど、何か大好きなことが見つかったら走り出してくれるんじゃないかなと思ってます。」
ミユ「この親にしてこの子ありみたいな。逆も然りで、きっとこのハルキくんだったから今の近藤さんがあるんだろうなと。すごい良い親子関係があって、お互いに刺激を与えあって成長していく。本当に素敵な親子さんだなと。」
近藤さん「ありがとうございます。」

タク「結構海外も含め、子供たちも連れて行ってるじゃないですか。それだけじゃなく、ジュニアキャンプ的なところも。そのジュニアキャンプも自分で作ったんですもんね。周りはお兄ちゃんばっかりだったと思うんですが、その中に入れてやらせてっていうチャレンジさせたところが1番大きかったかもしれないですね。1番最初の火がつく瞬間を作れたというのが。
ハルキくんのことだから消えそうになる事はなかったかもしれないんですけど、普通の道もあるよとか、そっちのほうに行きなよとか火を消してしまうこともあるかもしれないのに、それをせずにどんどん薪を焚べたのがすごいなと思いました。」
近藤さん「ありがとうございます。それこそ今YouTubeを撮影させていただいてますが、YouTubeって言葉は一昔前にはなかったじゃないですか。今は時代が変わって、職業も変わっている。この変化を受け入れるのが難しい親御様だと、もっと固い職業でちゃんと稼げる職につきなさいとか言ってしまう方もいらっしゃるんですけど、それってすごくもったいなくて。
YouTubeberになれるかなれないかではなくて、結果的になるかもしれないしならないかもしれないですけど、子供が何かに興味を持ったこと自体がすごいことで、知的好奇心が高まった素晴らしいことなので、薪を焚べてあげて、YouTubeberになるには何が必要か、動画編集やデザインのスキルなどいろいろあるじゃないですか。学んでいく中で深掘りをしていくと、もしかしたら動画編集面白い、デザイン楽しそうなどそっちに没頭して極めていくかもしれないですし、どこで火がついて芽が伸びるかはわからないじゃないですか。
息子がデザインに興味を持ったのはキャンプに行った時ですが、その前にYouTuberになりたいと言っていた時があったんですよ。その時私はいいね!じゃあ撮影とかしてみなよという感じで、小6小学生の頃に古いiPhoneで撮影をしてアプリで編集をして発信してました。小学生YouTuberみたいなことを、趣味の範囲でやっていて、そこが直接的にデザインにつながったわけでは無いですが、いろんなことに挑戦していろんなところに行くなど、ちょっとでも興味を持ったことにまずは挑戦してみるみたいな、小さな成功体験をたくさん積み上げてきてそれが全部つながってると思います。
お子さんの興味の湧いた分野や物事があったら、まずはどんどん挑戦をさせてあげて欲しいなと思います。」
タク「ありがとうございます。僕らもそうありたいよね。お話を伺って感じたのは、こんな世界もあるよ、あんな世界もあるよ、セブ島もあるよ、アメリカも行ってきたよって、広げていくために、子供だけではなかなか難しかったりするじゃないですか。特に小さな頃は情報がないので。
そこを近藤さんはたくさんやって、自分の教室にも入れて、その中ではるきくんが自分で大切なものをつかんで没頭して、今の道が開けたわけなので、親にできる事は探す手伝いをすることで、何か見つけてきたら面白いねって言ってあげて、一緒にやってみようとか、小さい火が消えないようにすることが大事で、それをやり続けてきたのかなと感じました。」
ミユ「親としてできることを常に頭に入れておくのって大事だなと思いました。彼らの成長の瞬間を見逃さないというか。」
タク「目を配ってあげないとちゃって、火が消えちゃうかもしれない(笑)今忙しいからみたいな感じで、そういうパターンもあるかもしれないので、ちゃんと見ていてあげないといけないなと思います。」

近藤さん「まずは親が一緒にやることが大事だと思っていて。うちの春樹も幼少期はとても人見知りで自分から何かをする子じゃなくて。心を強くしたいなと思って空手をやらない?と言っても臆病で腰が引けちゃうんですよ。じゃあママとやろうって一緒に空手スクールに通ったりとかセブの親子留学もママと行こうと一緒に行ったりして。帰国してから英検準1級に挑戦したんですけど、それもママと勝負しようよと言って私も一緒に受けて、2人とも受かりました。
そんな感じで、やってみたらといっても勇気が出なくて躊躇することってあるじゃないですか。そこで止まっちゃう時は、じゃあママと勝負しよう、一緒にやろうと言って、いろんなことに一緒に挑戦してきました。たくさんステップを踏んであげると。そのうち1人で羽ばたいていけると思うので。一緒にやるところから次は1人でやってみたらみたいな感じで。
今はもう親もと離れて独立して仕事も自活もしているんですけれども、そんなふうに親元からも羽ばたいていくと。その辺を話し出すと、今度は寂しくなっちゃうんですけど。親は離れ離れの話になりますが。そうやって子供は生きる力を身に付けて育っていくんだなと思います。親子でできる事はできるうちに楽しんでほしいと思います。子育てを皆さん楽しんでほしいです。」
タク「いろいろと勇気が出ました。ありがとうございました。」