【伝説の旅日記を公開】
若かりし頃にアジア1人旅をしたダイスケは、旅の後、『そうだ、旅の経験を文章にして、たくさんの人に読んでもらおう』と思い立つ。時代を読むセンスがあればブログを書いていたと思うのだが、スーパーアナログ人間ダイスケは、『そうだ、電車の中で読んでもらおう♫』と、書いた旅日記を印刷し、駅で配るという行動に出る。『アジア1人旅、旅日記を書いています。よろしければ読んでみてください!!』と駅前で声を張り上げ、4年という期間(旅は1年ちょっとなのに)をかけ、意地で書ききった当時の自分を、僕は今、、、あまり思い出したくない(笑)
【 過去記事はこちら 】
・81st Try 〜 84th Try
・85th Try 〜 88th Try
・89th Try 〜 92nd Try
・93rd Try 〜 96th Try
・97th Try 〜 100th Try
・101st Try 〜 104th Try
・105th Try 〜 108th Try
・109th Try 〜 112th Try
ベトナム → 中国 → ミャンマー → タイ
→ ラオス → 中国 → モンゴル → 中国(チベット)、、、
そして、この旅7ヶ国目、ネパール入国~!!
いやぁ、ようやくだね。
そん時に気が向いたとこに行くから、
あっち行ったりこっち来たりって感じでさ、
要領が悪りぃっつ~か、
挙動不審っつ~か、、、
ま、特に何の予定も無ぇ行き当たりばったりの旅行だからね、
楽しめさえすりゃぁ、後はどう転んでもいいんだけど、
「とりあえずインドは行っときてぇなぁ~」
って思って日本を出て8ヶ月。
ようやくインドの隣まで来たわ。
俺、世界一周しよう
と思ったら何年かかるんだろ?笑
ま、ネパールビザが1ヶ月だから、
1ヶ月後にはインドにいる筈。
ネパールに入国すると、バスが待ってた。
「カトマンドゥ?」
「Yes.」
俺ネパールで知ってる地名って、
首都の「カトマンドゥ」だけだったからさ、
適当に聞いてみたら、本当にそうだったから、早速乗った。
ラッキ~♪♪
聞くところによると、
「カトマンは、旅行者もいっぱいだし、いくらでも情報集まるよ。」 っつ~事。
俺、ネパールの事って何もわかんねぇけど、
これで一安心だな。
バスが出発すっと、
目があった子供とにらめっこをしたり、
ルーフトップに上がって、
ネパールの風を感じながら若者とコーラをまわし飲みしたり。
なんか今まで以上に人との距離感が近く感じてさ、
すげぇ心地が良い。
自分でも超単純だと思うけど、
この何時間かで、すでにネパール大好き!!
バスに乗ってる誰かが口にした「タメル」っつ~単語を聞いて、
なんか聞いた事あるな~って思ったんよ。
で、前にネパールの事を話してる旅人さんが
「タメル」がどうのこうのって言ってたのを思い出したの。
あ、そうだ、「タメル」って旅行者が集まる安宿街の名前だ。
おかげで、無事に「タメル」に着いて、泊まる宿も見つかった。
バスでは、
「タメル? ノー? タメル? オォ~タメル。 センキュ~タメル。」
みてぇな感じで、完全にタメラーになっちまって、
ふざけた外人って思われたかもしんねぇけど、
まぁ無事に着いたからOKっしょ。
言葉わかんねぇんだもん。
――――――――――――――――――――――――――――――
「カトマンドゥ」
ここはやばい。
毎日が再会の嵐。
YeoniとFabianや、
チベットでよく一緒に話した日本人旅行者さん
との再会はなんとなく予想してたけど、
思いもよらない人達との再会もめっちゃあったんよね~。
3日ぶり、1週間ぶり、
2週間ぶり、3ヶ月ぶり、5か月ぶり、、、
チベットで会った人、
モンゴルで会った人、ラオスで、中国で、、、
旅を続けてた人、
一度帰国してもう一度旅に出てきた人、、、
これまでも、いろんなところでいろんな再会があったけど、
一ヶ所でこれだけたくさんの再会があったのは初めて。
俺、この旅で本当にたくさんの人に出逢ってるんだなぁ~
頭ではわかってたつもりだけど、
改めて感じると、マジで感動だよね。
ただ、、、
おかげで毎日飲み過ぎ。マジで。
おいしいお酒を飲みながら、
一緒に過ごした時間を思い返して懐かしんだり、
お互いしてきた経験を語り合ったり、
お互いの失敗談に腹を抱えて笑ったり、、、
話が尽きる気配が無ぇ。
そんな相手が何人もいて、
新しい出会いも超~いっぱい。
そんなんだからさ~、
楽しすぎて、肝臓が超繁忙期、、、うん、
もう正直、
ネパールを楽しんでるどころじゃねぇ(笑)
毎日いろんな旅人さんと楽しく話してんだけどさ、
ちょっと引っかかるとこがあんだよね。
まぁ、
「いつまでネパールにいる?」
みたいな話にもなるじゃん。
で、、、
「ここ10日もいちゃったけど、あたしは帰国まであんまり時間無いから、ビザもったいないけど、もうポカラに行ったらすぐインドに抜けちゃう。」
「俺はヒマラヤのトレッキング行きたいからなぁ、まぁ、まだ1ヶ月半あるから余裕あるし、来月くらいかな。」
「うちはネパールめっちゃ好きやから2ヶ月丸々おるつもりやで。」
ん?
「あの~、、、2ヶ月ってなんすか?ビザ延長したんすか?」
「え?せーへんよ。みんな2ヶ月やろ?」
「いや、自分は1ヶ月っすよ、、、。」
「嘘~?見してみ。あ、ほんとだ。」
「え~?どこで取ったの?間違いじゃん。」
「まじっすか!?」
そういう感じ?
別に1ヶ月でも足りるけど、なんか損した気分だなぁ、、、。
「インドに呼ばれてるんじゃない?笑」
えっ、インドに!?
そっか、そういうことか、、、
テンション上昇中、、、
ピピピピピ、、、
ピ~ッ!!MAX!!
あいつ、、、ついに俺の事まで呼びやがったかぁ、、、
ほら、中国の「蘭州」でさ、外国人が買うのは難しいって聞いてた、
チベットの「ラサ」行きの列車のチケット。
あれが、いとも簡単に買えちゃったじゃん。
あん時から、この先行くどっかが、
俺の事呼んでんじゃねぇかなぁ~って思ってたんだよね~。
そっか~、インドか~、、、
んふ、んふふ、、、
2年3ヶ月前、
初めて旅に出てから今まで、
いろんな場所で、いろんな人から、
「絶対だいちゃんはインドに行った方が良いよ!!」とか、
「だいすけ君は雰囲気がインドっぽいよね!!」とか、
「だいすけさん、インドにいましたよね?」
とか言われてきたからさぁ、
俺も「とりあえずインドは行っときてぇなぁ~」
って思って日本を出てから8ヶ月。
ついに向こうからもお呼びがかかったかぁ~♪♪
そう、
俺お呼びがかかるまで待ってただけなの。
だからゆっくりしてたんよ。
じゃぁ、インドも俺を待ってることだし、
早速ビザでも取りにいっちゃおっかな~。
まったくぅ、、、
インドめぇ~❤️
つづく
ネパールの首都「カトマンドゥ」。
超たくさんの出会いや再会のおかげで、
俺は超~楽しい毎日を送ってる。
でも、それだけじゃないんよね。
全て、「良い経験」で
片付けるのは簡単だけど、、、
そうもいかない。
楽しく飲んだ帰り、一人で宿に戻る途中。
薄暗い中、閉まった店の前に座り込んでる若者たち。
小学生ぐらいから高校生くらいまでかな?
目はうつろで、手には膨らんだビニール袋。
「シンナー」を吸ってるのは誰が見てもあきらかだった。
歩きたばこをしながら歩いてた俺に、
その中の1人の男の子が話しかけてきた。
「Give me a smoke.(たばこ1本ちょうだい。)」
いつもだったら、軽くあしらってるところだと思うけど、
こん時は旅仲間と熱い話をした直後で、
酒が入って酔ってたのもあって、
自分も熱くなってたんだとおもう。
下手くそな英語でそいつに言ったんよ。
「 How old are you ? Smoking no good. And what is it ? Thinner ? No good. Stop !! Please !! No good !! Your friends also !! OK !? Really !! Please !!」
「お前何歳?タバコ吸っちゃダメだよ。で、それシンナーじゃねぇの?だめだよ。やめろよ!!頼むから!!よくねぇっつ~の!!その辺のお前の仲間もだよ!!OK!? まじだよ!! 頼むよ!!」 的な。
まぁ、ほとんど伝わってねぇだろうけど、
そいつさ、俺に「Thank you.」って言ったんよね。
まぁ、結構酔っぱらってたからさ、
記憶が大袈裟になってる部分もあるかもしんねぇし、
その後そいつがどうなったかなんて全然知らねぇけど、
なんかそいつが言った「Thank you.」が残ってるんよね。
あの「Thank you.」は
どういう意味の「Thank you.」だったんだろう、、、
まぁ、いろいろと考えさせられるけど、
いつも残るのは無力感っつ~か、虚しさっつ~か、、、
どうしたらよかったのか?
今後どうすればいいのか?
さっぱりわかんないね。
この後、
毎日のように同じような光景を目にしてるのに、
俺は、、、
何度も見て見ぬふりをして通り過ぎた。
口では綺麗事を言って、
実際には何の行動も出来ない自分。
それでもそんな自分を自覚できたし、
こんな経験ができたのは自分にとってプラスだったなぁ、、、
そう思う事によって自分を楽にするんよね。
今回できなかった事は
今後に生かしていけばいいって。
今後に生かしていけばいいっつ~のは、
間違いじゃないと思うけど、
その時の事は諦めてる事になる気がして、
なんか後味悪くてさ、嫌な気持ちが残るんよね。
このシンナーの話はさ、
実は、つい最近まで忘れてたんよ。
人間はやっぱり嫌な事は忘れるんかね?
久し振りに思い出して、良かったって思ってるけど、
あん時の自分は何もできなかったし、
しなかったなって思って、当時の嫌な気持ちを思い出したし、
今ならどうするかって考えたら、
今でもどうしていいか分かんねぇ自分がいる事に気付いて、
またちょっと辛いね。
うん、なんか悔しい。
日本にいる時、
「大麻」なんつ~もんは、
自分には何の関係も無くて、
一生出会う事の無ぇもんだと思ってた。
大麻を吸う人なんつ~のは、それはもう超悪い人で、
そんな人と関わる事なんて一生無ぇと思ってた。
でも、ここでは、大麻は周りに溢れていて、
その気になれば自分で買うことだって出来る。
実際に大麻を吸っている現場に立ち会う事もある。
出会った旅人さんと数人で話していると、
当たり前のように誰かが大麻を吸い始めて、
それが自分に廻ってくる事も珍しくない。
まぁ、今までも無かったわけじゃねぇから、
今更驚く事では無ぇんだけど、、、。
吸う人達と話していて、
その人達の人格が悪いとは感じない。
大麻を吸うっつ~以外のところは至って普通で、
それぞれが興味深い人間。
正直、あまりの普通さに、吸わない自分さえ、
大麻の恐ろしさを感じなくなってるくらい。
表現の仕方が適切かどうかわかんねぇけど、
吸い方が上手い人は、
大麻が悪いものとは思えないくらい何事も無く、
気持ち良さそうに吸ってる。
時に素敵な会話をしながら、
時には素敵な音楽を聴きながら、、、
そんな時は、
昔タバコを吸ってる大人が格好良く見えた時のように、
吸ってる人達が格好良く
見えてくるのも十分にわかる気さえした。
逆に、大麻によって、
とても今までそこにいた人物とは思えないような
変貌ぶりを見せる人もいる。
テンションが上がって笑いだす人。
「キマッた」とか言いながら、
青白くなってベッドの上で動かなくなる人、、、
ヤバイ、、、
「タバコの方が身体に悪いよ。」
「お酒を飲んで酔っ払うようなもんだね。」
そういう言い方をする人も多い。
恥ずかしながら、
俺もタバコで人に煙たい思いをさせてると思うし、
酒で迷惑をかける事もある。
どっちも中毒って言われてもおかしくないくらい好きだし、
誰になんと言われようと辞める気も無い。
それを思うと、大麻を吸っている人と自分と、
どっちが悪いのかわからなくなってくる。
俺の少ない知識では、
大麻が良くねぇっつ~のは、
「違法だから」って事だけだから。
ただ、今人生が最高に楽しくなってきた自分や、
目の前にいるとっても素敵な仲間が、
もし大麻のせいで捕まって、
未来を台無しにしたらと思うと、、、
どんな事があっても人間はやり直せる。
その意見に反対ではないけど、
やり直さなくてはいけないような状況になるべきだとは思わない。
吸っている人を止められない。
それは本当に相手の事を想っているのか?
正直そうではないと思う。
だから、そういう状況に直面するたびに、
吸っている人よりも自分に無力感を感じる。
同じ空間に吸ってる人がいて、
楽しいと思う事は一度も無かった。
いつも辛かった。
「結局嫌われるのが怖いんじゃん?」
そう言われれば、
「その場にいないからそんなことが言えるんだ」
って、売り言葉に買い言葉で返してしまうかもしれないけど、
本当のところは一つも否定できない。
図星。
ただ、
自分が絶対に吸わない事だけは誓った。
俺のこの苛立ちを、
友達にはさせたくないって思った。
大麻を吸っている友人、
自分のいる所で吸っていた事のある友人、
彼らに対して、
俺には本当の友情があるのか自信が無い。
そこには触れたくないし、
その事実から逃げている。
今後、同じ状況があったとして、止められるか、、、
確固たる自信は正直無い。
俺はその人達の事を
大切に想って無いのかなぁ?
そう考えるとめちゃくちゃ辛い。
少なくとも、俺が感じているこの気持ちを、
他の人にさせないようにしたいと思った。
超だせぇけど、それが今の精一杯。
もし、それすらできないなら、この旅全てが無意味になる気がする。
つづく
やっべぇ、、、
ネパールの首都「カトマンドゥ」に来て、もうどんくらい経っただろう。
とりあえずインドのビザだけ取得できればいいやって思ってたのに、
なんだかいつの間にかめっちゃ長居しちまってる。
旅仲間の誘いで一回郊外にラフティングツアーに行ったけど、
それ以外は毎日飲んでるだけなのに、、、。
昼から飲んで、夜は日本食屋さんや
外国人向けのレストランでいつもより高いご飯を食べて、
更にハシゴなんかしちゃったりして、、、
お財布さんはダイエット大成功。
ま、宿が超~安いからいっか。
超狭い窓無しの3人相部屋で、
どう考えても居心地悪りぃんだけど、
毎日酔っぱらってっからさ、全然苦じゃ無いね(笑)
通常なら2ヶ月貰えるネパールビザが
なんかの手違いで1ヶ月しか貰えなくてさ、
「早く来いってインドが俺を呼んでる!!」
つってテンション上がってたけど、もうここ来て約2週間、、、。
このままじゃビザが足んなくなっちまう。
あんまりインドを待たせても悪りぃし、
ここで何かやりてぇ事があるわけでも無ぇから、
ぼちぼち「カトマンドゥ」は出て、
「ポカラ」っつ~町に行こうと思うんだけど、、、
「なんか最近ネタが無ぇなぁ、、、。」
やっぱ俺の旅のテーマは「おもしろおかしく」じゃん?
「Funky Funny is Fantastic !!」とか言ってるし。
それなのにこんだけ長く「カトマン」にいて、
なんもネタが無ぇっつ~のは、、、
うん、ちょっと許せねぇ。
っつ~ことで、、、
「カトマン」から40~50kmのとこに
「ナガルコット」っつ~とこがあって、
そっからのヒマラヤ山脈の眺めが最高らしいんよ。
路線バスで2時間くらいで簡単に行けるらしくて、
仲良くなった周りのみんなもほとんど行ったっつ~し、
超良かったっつ~から、ちょっと興味が湧いてきてさ、
俺もそこに行ってみることにしたんだけど、、、
そうだ、歩いて行こう。
バスで2時間の場所に、敢えて歩いて行く。
「おもしろおかしい」っつ~より
「馬鹿馬鹿しい」気もすっけど、、、
50km苦労して歩いた末に眺めるヒマラヤ。
そして壮大なヒマラヤを眺めながらのビール、、、
絶対最高じゃん!!
思い立ったら実行あるのみ。
っつ~ことで、早速次の日に出発したんよ。
前日飲み過ぎで寝坊しちゃって、出発が昼過ぎになっちまったけど(笑)
初日、
車通りの多い道を、
大量の排気ガスと砂ぼこりを吸い込みながら歩いて、
二日目はひたすら上り坂。
超~疲れるし、周りが木ばっかで、マジ超~飽きる。
しかも、誰も歩いて無ぇ山道を寂しく歩く俺を、
路線バスが何台も抜かして行く。
くそ、やっぱバスで行きゃぁよかった、、、
だけど、この苦労を乗り越えて、
眺めるヒマラヤは格別に違いねぇ。
そう思って、ホーミーしたり、でっかい声で熱唱したりしながら、
なんとかテンションを保って、登り続ける事数時間。
自分を迎えてくれたのは、、、
濃霧!!
超~濃霧!!
100メートル先が全く見えないんすけど、、、。
山の上にあるこの村。
結構いい感じの村だと思う。
晴れてれば。
泊まる事になった宿は、
安いけど雰囲気があってお洒落。
立地も良く、部屋を出てすぐのとこからヒマラヤが見えるらしい。
晴れてれば。
気の良いネパール人さんが、
ナガルコットで一番の展望スポットに連れて行ってくれた。
こっから見るヒマラヤは本当に素晴らしいらしい。
晴れてれば。
霧が晴れる事は無く、そのまま夜に。
ま、明日見れれば、、、。
翌朝、、、
超大雨。
チーン、、、。
ヒマラヤ、、、お前、、、
シャイかっ!?
まぁ、そんなもんですよね。
何日か泊まって、キレイに見える日を待てばいいんだろうけど、
なんだか切なくてさ、帰る事にした。
バスで(笑)
マジあっという間にカトマン着いたよ。
あそこ行くなら絶対バスだね!!
「カトマン」に戻ると、知った顔に会ったから、
例のごとく飲みに行ったんだけど、
この2日間の話がそこそこウケてさ、、、
まぁ、ネタにはなったかな(笑)
2日後、
ようやく「カトマン」を出て、「ポカラ」に来た。
「ポカラ」は、町から超キレイにヒマラヤが見えて、かなりいい感じ。
着いてから、かなり歩きまわって探したら、
超広くてキレイな激安のダブルルームを発見したんよ。
他の宿のシングル以上に安いのに、
部屋の中にトイレもシャワーもあんの。
そういえば、ずっとドミトリー(相部屋)だったり、
ルームシェアしたりだったから、久し振りの個室。
なんかテンション上がってきた。
ナガルコットは残念だったけど、ここでは良い事がありそうだ!!
その夜、早速良い事が。
チベットで仲良くなって、
「カトマン」でもよく一緒に遊んでたYeoniとFabianに再会したんよ。
で、そのままビールを飲みながら、贅沢にステーキ!!
しかも牛のステーキでさぁ、
牛のステーキなんか、旅始めてから初めて!!
「焼き加減はどうなさいますか?」
「あ、じゃぁレアで!!」 みたいな(笑)
もう超~美味かった~。
超楽しい時間を過ごして、
良い感じに酔っぱらって、
宿に戻ると、
広い部屋の真っ白なシーツのキレイなベッドに飛び込んで、
そのまま気持ち良く寝た。
はぁ、今日も良い一日だった、、、
zzz、、、
zzz、、、
zzz、、、
深夜、、、
はうっ!?
つづく
「ポカラ」はネパールの一大観光地らしい。
ホテルがいっぱいあって、外人がいっぱい居て、
レストランがいっぱいあって、ヒマラヤがばっちり見える。
他にもきっといろんな顔がある町なんだろうけど、
そんな事はまだまだわからない初夜。
「チベット」、「カトマン」でも仲良くしてた
旅仲間のYeoni&Fabianと偶然の再会。
再会を祝して外国人向けの素敵なレストランへ。
美味しいビールで乾杯し、
メシは贅沢に牛さんのステーキ。
程良く酔って、満腹んなって、、、
そんな初夜。
今までと同じ予算で選んだのに、
今まで泊まった中で最高レベルの宿。
まぁ、そもそも俺の基準が
ズレてるっつ~可能性は大いにあっけど、
超キレイなダブルルームで、
部屋の中に広いトイレ&シャワー、洗面台まである。
自分専用のトイレとシャワーなんて、、、この旅初めてかも!?
なんにせよ超贅沢!!
部屋に戻ると改めて感動して、
最高な気分で真っ白なシーツに飛び込んだ。
そんな初夜。
の深夜。
ぎゅるるるっ、、、
うわっ、、、
ダダダッ、、、
ピィ~ッ!?
うぷっ!?
タンッ、、、
オロロロ、、、、
便器の前にバケツを置いて、
上から下から大洪水。
ここから地獄の2日間が始まった。
ケツを拭いて便器から立つと、すぐにまた次の波が。
なかなか部屋に戻れねぇ。
どれだけ時間が経っただろう。
吐く物も無くなって、ゲッソリしてベッドに横になった瞬間、
「うっ!?」
すぐ起きるも、時すでに遅し。
最初の犠牲パンツ。
トイレに行き、ピィ~!!っとやって、
少し落ち着くと、恥ずかしい格好のまま洗面台でパンツを洗う。
そして、
すぐにまた「うっ!?」ってなってピィ~!!
暫くしてようやくベッドに戻ると、さすがに無理って思って、
母ちゃんが持たしてくれた救急セットを取り出した。
そして、正露丸さんに頼る事にした。
それでも、そんなすぐに効くわけもなく、
少しして眠れたかどうかっつ~頃にまた
「うっ!?」
その瞬間、、、ピッ!!
2枚目。
ほとんどトイレから出られないうちに朝が来た。
水分を摂らなきゃと思うものの、もう飲む水も無ぇ。
なんとか買いに行かなくては。
でも、行った先で「うっ!!」ってなって
ピッ!!ってなったら困るし、、、
うっ、
ぎゅるるる、、、
ダダダ、、、
ピィ~!!シャ~!!
うぅ、、、
どんだけ出んだよ、、、
マジ水分摂らねぇと死んじゃう、、、
この際、
もうパンツの犠牲はしょうがねぇな、、、
過去最高にゲッソリした俺は、
メシは全く食う気になんねぇから、
ちょっとでも栄養がありそうな
100%フルーツジュースをいっぱい買ってきた。
メシ食って無ぇけど、ジュースがメシ代わりっつ~事にして、
数時間おきに正露丸さんを飲んだ。
がっつり飲んでっけど、治るまで足りっかな、、、。
っつ~か効くのかな?
ジュースを買いに行ってる間は、
運良くパンツは無事だったけど、
眠りに入れば、相変わらず
「うっ!?」ってなったらピッ!!
の状況が続いている。
気付くと、最後の砦、
4枚目のパンツを洗ってた。
もう代えのパンツも無ぇ。
洗ったのは乾いてねぇし、、、
ノーパンでズボン汚したらめんどくせぇし、、、
かといって、
なんも履かなかったら真っ白なシーツが汚れちまうし、、、
働かねぇ頭で考えた結果、
ある方法を思い付き、早速実践する事にした。
これで、「うっ!?」ってなったらピッ!!ってなっても、
シーツを汚す事も無く、めんどくさい洗い物も出ねぇ。
ただ、、、
自分の姿を想像すると、泣けてきた。
「俺、このまま死ぬのかな、、、」
もうマイナスな事しか考えられねぇ。
そりゃそうだよ、、、
トイレットペーパーを
ケツに挟んでる状態
でプラス思考にはなれねぇよ。
でも、この部屋、洗面台もあって、
自分専用のトイレがあって、個室で、、、
良かったぁ。
まさに、「ひどい下痢の人の為の部屋」って感じ。
3日目になると、
正露丸さんがようやく効いてきたのか、
体調が悪いのは相変わらずだけど、
「うっ!?」ってなったらピッ!!の状態は脱する事ができ、
トイレまで我慢できるようになった。
おかげで、ケツに挟み物をしなくても済むようになったし、
パンツも乾いたから、少しずつプラス思考も復活してきた。
ずっと部屋に籠ってても気分が晴れねぇし、
さすがに腹も減ったから、近くの日本食屋さんに行った。
これまで、誘われて行く事はあっても、
自分から日本食を食おうって思う事は無かったけど、
こういう時はやっぱり恋しくなるもんだね。
それから数日、、、
他の場所に行くような元気はなかなか出なくて、
宿と日本食屋の往復が続いてたけど、
ようやくビールが飲めるまでに回復した。
散歩もできるようになり、
再会や出会いもあって、また楽しい日々が戻ってきた。
しかし、何が原因だったんだろ?
あまりの辛さに、
今度こそマラリアじゃね?
って思ったけど、
日本食屋に置いてあるガイドブックでマラリアの症状を見たら、
やっぱりそれっぽい症状は1個も無ぇ。
ま、治ったからいいけど。
ある日、
ここからインドに向かうっつ~日本人4人と飲んだら、
案の定インドの話になったんよ。
ただ、みんな関西人でさ、会話が超早くて、入っていけねぇの。
「めっちゃ楽しみや~」
「でもメシ飽きるらしいやん。」
「うん、美味いねんけど、なんでもカレー味やからね。」
「牛めっちゃおるらしいで」
「メシの話どこいってん!!」
「インド牛食われへんらしいで」
「無理やりつなげよるな~」
「え、ここでもあかんやろ?」
「いや、ここは食えるやろ」
「えぇ、どこ?食べたい」
「やめとき、食えるとこあるねんけど、ネパールの牛は腹壊すで!!」
「えぇ、マジで?」
「大丈夫やろ」
「それよかビール飲めへんのが辛いわ~」
「そうやな~、でもゴアとかは普通に飲めるらしいで。」
「でも俺ゴアの方は行けへんと思うしな~」
「インドどこ行くつもりなん?」
「あたし今回は南インドメインやな。」
「めっちゃゴアやん?」
「せやな、でも別にビールなんか飲めへんでもえぇやん」
「その割になんぼほど飲んどんねん!!」
「ここインドやないもんね~」
・
・
・
・
「え?牛ってヤバいんですか?」
って聞くタイミングは見つからなかったけど、、、
そうか、
原因は牛さんのステーキだったのか、、、
もぉ~。
つづく